2024-01-01から1ヶ月間の記事一覧
社会の秩序が整然としているから、または秩序正しい社会を作ってしまったから、人生も秩序正しいはずだ、との思い込みがある。人生は始まりから終わりまで操作可能である、という幻想を信じている。生まれてから年老いるまで、生き続けることが必然のように…
死を覚悟の上での行動がある。死ぬ可能性があることを承知の上で決断した行動のことである。例えば厳冬期のチョモランマの登頂を目指すことはそうだろう。厳冬期に登頂を目指す人は必ず身辺整理をしているはずだ。現代の厳冬期にチョモランマを登頂すること…
10代のころから、本を読むときは行間を読め、とよく言われた。眼光紙背に徹する、という言葉もある。 しかし私はよく意味が分からなかったのである。意味が分からない、と言うか、どうしていいか分からなかった。 行間を読む、とか紙背に徹する、とかのイメ…
あらすじは https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%85%E8%8A%B8%E4%BA%BA%E3%81%AE%E8%A8%98%E9%8C%B2 簡単に言えば、1939年から1952年までのギリシャの歴史を、ある旅一座の経験を通して描いている。 1930年代から50年代にかけて、ギリシャにこんな歴史があ…
日本ではミシンが輸入されるまでは、手縫いで衣服を裁縫していた。運針である。これをもって、日本人は合理的精神が弱かった、と言われることがあるが、だとしたらヨーロッパ以外の、ミシンを生み出ださなかった世界の全てが合理的精神が弱かったことになる…
以前にも書いたことがある主題かもしれないが、、、 実家に戻ったときに、子供時代によく遊んだ場所に行ってみると、全く感じが違っていて驚かされることがある。 この現象を説明するのに、子供の頃は小さかったので、周りの物がもっと大きく見えていたのだ…
職場の同僚と喋っているとき、「目が覚めた時、仕事行くの嫌だなぁ、と毎朝思う」とある人が言うと、その場にいた全員が相槌を打った。 私はひどく驚いたのである。それじゃ、毎日が灰色じゃないか、と。同僚は全員が50歳以上だが、この年になって、まだそん…
先日、新しく職場に入ってきた人が、午後2時ごろに「これで今日も仕事が終わりましたね」と笑顔で私に言った。これ以降は急かされる仕事がないので、終わったも同然だ、という意味である。 それで、私がこの仕事を始めた頃を思い出した。午前10時半に最後の…
先日ユーチューブで河島英五の動画だったか、を久しぶりに聴いていると、お薦めにさだまさしが上がってきた。懐かしくてクリックすると、「線香花火」が流れた。 https://youtu.be/MMM20fwUBo8?si=wpnfvWHNNh3r1VvL そこにこんな歌詞があった。 「君のゆかた…
この作品は1819年8月16日にイギリス、マンチェスターのピータールーで起こった事件を忘れないための記念碑的作品である。故に芸術作品を意図していないと思う。 また、存在して当たり前の、空気のように感じている市民の権利がどのような歴史的過程を経て獲…
ここでの夢とは、睡眠中に見る夢ではなく、未来の予定としての夢である。 大切なのは、今日と夢とがダイレクトにつながっていることである。今日のこの暮らしが、夢に直接影響するようなイメージである。 私はたくさんの夢を持っているが、そのひとつに西ア…
ダニエル・シュミット監督の作品は「ヘカテ」(1982年公開)を観たことがある。 そのブログはこちら https://imakokoparadise.blog.jp/archives/23936015.html 監督はオペラにも造詣が深く、実際にオペラの演出も手掛けている。 私は全くオペラを知らないが…
私が子供の頃、水質汚濁は大きな社会問題であった。瀬戸内海で赤潮や青潮が発生し、琵琶湖でも1977年に赤潮が大発生した。河川は消えることのない泡で覆われ、異臭を放っていた。今でもよく覚えているが、阪急電車に乗って、大阪市と豊中市の市境を流れる神…
「街のあかり」アキ・カウリスマキ監督2006年公開 を観た感想を以前書いた。 https://imakokoparadise.blog.jp/archives/23149043.html その後アキ・カウリスマキ監督の作品を何本か観たので、一番始めに観た、そして手持ちの中ではもっとも最近の映画である…