imakokoparadise’s diary

科学的エビデンスを最重視はしません。 エビデンスがなくとも論理的に適当であればそれを正しいと仮定して進む。私の目的は、得た結論を人生に適用して人生をより良くすること。エビデンスがないからと言って止まってられない。 目的は、皆の不安を無くすこと。

エッセイ 洗濯用粉石けんの使い方 2024年1月3日

私が子供の頃、水質汚濁は大きな社会問題であった。瀬戸内海で赤潮青潮が発生し、琵琶湖でも1977年に赤潮が大発生した。河川は消えることのない泡で覆われ、異臭を放っていた。今でもよく覚えているが、阪急電車に乗って、大阪市豊中市の市境を流れる神崎川を渡るとき、その異臭に驚いたものである。

 

赤潮青潮の発生原因の1つは、合成洗剤に含まれるリン酸だった。そこで合成洗剤ではなく、溶けやすく加工した粉石けんが注目された。

原因にはほかに、肥料などが由来の窒素がある。

 

生き物たちが好きな私は一人暮らしを始めてからは、洗濯には粉せっけんを使うようになった。

 

当時の私の知識では、下水処理技術ではリン酸を除去できないので、汚泥は取り除けても、リン酸塩は処理場から垂れ流しになっている、ということだった。

 

数年前、実家に帰ったときに、合成洗剤を使っていたので、ネットで調べてみると、最近は3次処理が普及したので、リン酸、窒素は除去されている、とのことであった。

 

今回ブログを書くにあたって再度調べてみると、3次処理が少しずつ普及してきているが、すべての自治体で普及しているわけではないこと、かつ3次処理をしても100%は除去出来ないことが分かった。

 

またそれとは別に、去年の新聞の記事で、河川に流入する有機物が減って、川がきれいになったため、瀬戸内海が貧栄養化して、魚の数が減った、と書いてあるのを見かけた。分かり易く言えば、汚れた水をもう少し垂れ流してもいいのでは、という記事だった。この記事を読んだときは、ほう、そんなに下水処理が行き渡っているのか、と思った。私の実家の近所ではまだ生活排水が垂れ流しのところがある。

 

以上をまとめると、リン酸は今も海に排出している。ただ現在の家庭用の洗濯合成洗剤には既にリン酸は含まれていない。

 

横浜市の処理汚水の発生源の割合が公表されている。これによるとリン酸、窒素とも50%しか除去できてないようだ。なお、このサイトで言う「水再生センター」とは下水処理場のことである。

 

https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/machizukuri-kankyo/kasen-gesuido/gesuido/gesuidofaq/suishitsu/008.html

 

つまり合成洗剤については環境に対する負荷の評価がいろいろあるようだが、リン酸については、家庭用の洗濯合成洗剤のリン酸の心配をする必要が無いので、それを使うのは好みの問題になりそうだ。

 

以上のことを前提にして、ようやく本題に入ると、

 

今の私の家では、夏場は溶けてシミにならない粉石けんを使うが、娘の好みもあり、冬場は低温で水に溶けずに白くシミになって残ってしまう粉石鹸は使わずに液体せっけんを使っている。が、液体せっけんは高いので、出来れば粉せっけんを使いたい。粉を溶かす何かいい方法はないものか、といろいろ工夫していたのだが、とうとう見つけてしまった。

 

実に簡単なことだが、洗濯層に服を入れる前に、まず粉石けんを入れるのである。服の上から振り掛けるのではなく、先に入れておくのだ。

私は念のために、そのあと自動で5分ほど廻した後、一度電源を切って1時間ほど置き、粉せっけんを確実に溶かし、その後新たに自動で洗濯機を回す。

 

この方法だと、1月でもシミが残らない。

 

追記

 

河川の泡の原因は合成洗剤ABSによるものだったが、分子構造の違うLAS転換後は生分解速度が速くなり、界面活性が速く失われるので、泡立ちはほぼ見られなくなった。