伝統技術を次の世代に伝えることは大切なことだが、既知になっている知識を次の世代に伝えることには社会的に何の意味もない。学生や生徒に知識を教える人の本分は知識の伝達にあると思うが、学問を研究している人の本分は未知の領域を開拓することにある思う。具体的には仮説を提出することだ。しかし仮説を提出することは怖い。なぜなら当然出てくる反論に反証しなければならないからだ。あまりにお粗末な物を出すと学会で相手にされなくなる可能性もあるだろう。
しかしそれでも学者の本分は仮説を提出することにある。どのような結果になろうとも精一杯やったのなら胸を張って清々としていればいいのだ。自分でする自分への評価は最高なものになるはずだ。