家の中にいて、追い払うとしばらくはどっかに行ってしまうハエとは別に、追い払っても、追い払ってもすぐに戻ってくるハエがいる。近くに家畜小屋があるとよく見かけるので、家畜ハエと呼ぼう。田舎の食堂のテーブルに何匹もいるのをよく見かける。
何ですぐ戻ってくると思いますか。
私はずっと不思議でした。そこに餌があるわけでもないのに、どうしてそこが好きなのか。あるとき家畜ハエにハエと同じくらいの小石を投げると、驚いたことにはハエ自らが小石に体当たりをしてきました。何でこんなことをするのだろうと思って、何度も小石を投げるうちに分かってきたことは、どうやら体当たりをしているのではなく、掴みにいってると言うことです。瞬間小石をつかんですぐに離している。
何でこんなことをするのだろうと、立てた仮説が以下の二つです。
1 小石を、縄張りを荒らしに来たオスだと思って、追い出そうとしている。
2 小石をメスだと思って、交尾しようとしている。この場合も留まってるオスは縄張りを持っていることになる。
そう思ってハエを見てみると、みんな等間隔でじっとしているのです。つまりそこにいるのは食事のためではなく、交尾のために縄張りを守っていると思われるのです。だとしたら、そこにいるのはみんなオスと言うことになりますね。
で、私はこう思ったのです。人が家畜ハエを手で追い払って、ハエに負荷をかけてやってると思っているけれど、実はハエにとっては所有者のいない広大な縄張りが出現して、大喜びで駆けつけているのではないか、と。
追記 小石をフライパンで熱して、家畜ハエに投げてやると、抱きついて死んでしまうんじゃないでしょうか。