imakokoparadise’s diary

科学的エビデンスを最重視はしません。 エビデンスがなくとも論理的に適当であればそれを正しいと仮定して進む。私の目的は、得た結論を人生に適用して人生をより良くすること。エビデンスがないからと言って止まってられない。 目的は、皆の不安を無くすこと。

ウクライナ戦争と核兵器 2024年4月9日

2022年2月に始まったウクライナ戦争の状況が1年ほど前から少しずつ変化している。ここでの変化の意味は、ウクライナがロシア国内を直接攻撃するようになってきている、という意味だ。

これまでアメリカを含むNATO加盟国が供与してきた兵器は、短距離ミサイルなど、ウクライナ領土内に侵攻しているロシア軍を攻撃する能力しか持っていなかった。もしくは攻撃しないことを約束させたうえでの武器供与だった。今でもその約束は有効なはずである。

 

理由は明らかで、ロシア国内を攻撃すると、ロシアの核兵器使用の可能性が高まるからだ。

 

ところが最近のニュースを見ていると、モスクワやウクライナ国境近くのロシア領土内へのドローン攻撃が増えてきている。

 

この変化はロシアの出方をうかがいながらズルズルと少しずつ進行している。出方をうかがっているのは、ウクライナではなく、NATO加盟国である。ロシアの反応を見ながら、供与する武器を選定している。つまりNATO加盟国が戦争初期に予想していた以上の攻撃能力を持った兵器供与の展開になっているのだ。何故そうなっているのかと言えば、ロシアが本気で核兵器を使おうとしていない、とNATO加盟国が受け取っているからである。

 

しかしこのままいつまでもズルズルとウクライナがロシア本土への攻撃を増大させることは出来ないだろう。ロシアは当然、核兵器使用のためのレッドラインを引いているはずである。その線を超えた時、国家存亡の危機と認識して核兵器を使用するだろう。

 

さて問題はどこまで行けばロシアが動くかである。

核兵器はこれまでの論理では、抑止を効かせるために使う用意があることを公言はするが、実際には使えない兵器、という認識だったと思う。

しかし実は使えるのか。またもし使うとしたら、どの程度まで追いつめられたら使えるのか。そして実際に使ったとき、NATO加盟国の市民がどのような反応をするのか、を欧米の政治家や軍事専門家は非常に興味を持って見守っていると思う。

 

ロシアの核兵器の使用法と世界の市民の反応は今後の政策に大きな影響を与えると思う。

 

もちろんロシアもそれを意識しているだろう。世界中の専門家が自分たちの行動を固唾をのんで見守っていることを意識しているはずである。どの時点で、どんな使い方をし、世界はどう反応するか。

 

もしロシアが核兵器を使った場合、アメリカはすでにそれに対してどう反応するかをシュミレーションしているだろう。自分たちが有利になるような反応を準備しているだろう。非難文の草稿も出来上がっているはずである。

 

もしロシアが核兵器ウクライナに使用したら、NATO加盟国はどう動くか。パワーポリティックスで有名なシカゴ大学国際政治学者ジョン・ミアシャイマーは以下のように言っている。発言は2022年時だったと思う。

 

ロシアが核を使用した瞬間、すべてのウクライナ支援国はウクライナから手を引くであろう。なぜならウクライナの為に自国を核兵器の脅威にさらすことができないからだ。

 

補記

 

今回の戦争は、通常兵器しか持たない国が、核兵器を持つ国と、通常兵器で戦争をしたときの戦いかたのモデルを提供している。どこまで核兵器所有国に空爆してよいのか、地上部隊を入れてよいのか、など貴重な情報を提供している。

 

そしてこれは核兵器所有国同士の、通常兵器による戦闘でも参照されるだろう。特にインドとパキスタンは今後の戦闘のシュミレーションに応用するだろう。



本文は核兵器使用を前提に話を進めているが、私は使用に反対する。更に言えば、即時停戦を希望する。NATO加盟国はウクライナへの武器供与を即刻やめて、ウクライナに停戦交渉の席に着かせるべきだ、と思っている。

 

(ジョン・ミアシャイマーの発言   ユーチューブの動画で見たのだけれど、探せない。以下の動画を参照してください)

 

https://www.youtube.com/watch?v=on1RrmspFIQ

 

この動画自体は、ウクライナ戦争は簡単に避けることが出来た、という内容です。