キンシャチが典型だが、多くのサボテンの形態は、波型が縦に入った蛇腹構造になっている。サボテンを育てて気づいたのだが、これはとても便利な構造なのである。
サボテンの生育環境は、たまに雨が降るような気候である。雨が降った時にできる限り水を保存しておきたい。そしてその水を少しずつ使って代謝をして生きながらえる。水の保存場所は植物体そのものである。つまり植物体の体積の増減が激しい。そんな時、蛇腹構造は非常に便利なのである。雨が降ったときは蛇腹を広げて水分をたくさん溜め込む。晴天の日が続けば水分を少しずつ消費して蛇腹を狭めていく。
なのでサボテンの蛇腹を見ると、水が足りているかどうか、おおよそ分かる。蛇腹がしぼんでいたら、水をやるサインである。
多肉植物にコノフィツムという種があるが、蛇腹が無く、円柱形である。この植物に水をやり過ぎると、水分を吸収しすぎて破裂してしまう。
コノフィツムは南アフリカ周辺が原産だが、雨が降り続く環境では生育していないのだろう。
自然は本当にうまくできていると思う。
追記
マミラリア属のように星形の構造も効果は同じである。