私はパンが好きである。休日の朝食は必ずパンを食べる。軽くトーストしてバターをつけて食べるのが好きだ。
トルコ料理は、中国、フランスと並んで世界3大料理と言うことになっている。私は永らく、この言葉は日本だけの話だと思っていたが、今回調べてみると、それなりに外国でも支持されているようだ。ではなぜトルコなのか。オスマン帝国が3大陸の交差点として600年君臨した結果、というのがよく見られる理由だ。
私はトルコに2017年と2018年に併せて3か月ほど旅行者として滞在した。高級パン屋には行っていない。
一般に歴史が古いほど、多様性が大きくなるが、トルコのパンもそれが当てはまる。トルコにはいろんなパンがある。よく見かけるのはバタールの形をした大型のパンである。食堂での付け合わせ(主食?)のパンはこれを使っている。食堂のパンは無料で好きなだけ食べられる。
私がよく食べて印象に残ったのは、黄色の少ししっとりとしたパンだ。オリーブなどのおかずと一緒に食べると美味しかった。どこでも見かけたという訳ではなく、地中海近くのBursaで毎日食べた。
他にもおかずを乗せたり(ピザ)、包んだり(クレープ)して焼くパンがある。
ここではバタール型のパンに限定して話を進める。”トルコのパンは美味しい”と言う時、想定しているのはこの手のパンだろうから。
ベトナムのパンは美味しいのか、でも書いたが、トルコにもパンだけを食べる習慣が無い。必ずおかずと一緒に食べる。故に味はおかずに合うように進化するだろう。
https://imakokoparadise.blog.jp/archives/22173789.html
実際にバタール型のパンを食べた印象は、まず過発酵である。見た目を大きく見せるために発酵させ過ぎて、生地がパサついている。香りも発酵食品であるパンのあの良い香りがしない。トーストしてバターを塗って食べよう、というパンではない。
それは当たり前だろう。そういう目的で進化していないのだから。このパンはおかずと一緒に食べるために作られてきたパンなのだから。
食事パンとは言い難いが、トルコの美味しいパンはむしろ菓子パンっぽいパンだと思う。油脂を混ぜ込んでいたり、トッピングにシードが乗っていたり、細く成型してカリカリ感を強調したり。こちらはお菓子感覚で食べれて美味しいと思う。