imakokoparadise’s diary

科学的エビデンスを最重視はしません。 エビデンスがなくとも論理的に適当であればそれを正しいと仮定して進む。私の目的は、得た結論を人生に適用して人生をより良くすること。エビデンスがないからと言って止まってられない。 目的は、皆の不安を無くすこと。

レビュー 映画「グリーンブック」2023年7月

会社の上司に薦められてアマゾンプライムで観た。2018年製作のハリウッド映画である。

 

正直に言うが、ハリウッド映画は大外れが無い、きちんと感動させてくれる、という意味で案心して観ていられる。

 

グリーンブックとはかつて黒人が自動車で遠くへ外出するとき、利用できる食堂、飲み屋、給油所、モーテルが書かれた案内本である。正式な名前は「The Negro Motorist Green Book」で、グリーンはニューヨークの郵便局員として働いていた著者の名前である。1936年から1967年まで出版された。出版当初はニューヨーク周辺だけの案内だったのが、黒人の中産階級化が始まり、その後徐々にカバーする地域が広がっていった。

南部ではジムクロウ法(白人と黒人の生活圏を分離する法律)が1968年まで影響力を持ったのでなおさら必要だった。

 

こういう歴史を見ると、人は本当に自分に自信の無い生き物なんだと思う。利用できるものなら何でもいいから見下して、自分の相対的地位を引き上げて安心したい。不安で不安で仕方がないのだと思う。

 

で、あらすじは、1962年、黒人ピアニストが、アメリカ北部と南部を演奏旅行に出かける。腕利きのイタリア系アメリカ人を運転手として雇い、その2人の間の交流の物語である。

 

聞いただけで感動が予想されるが、まさにその通りに進行する。

 

それにしても深南部では、演奏の招待をしたレストランが、ピアニストの控え室に物置を用意し、そのレストランでの食事を拒否する。ちょっと解せない態度なのである。

このような人たちは、どのような思考回路で、論理的つじつま合わせで、この行動を自分に納得させているのだろう。どう考えても後ろめたいだろう。

 

話はこの映画から離れるが、もしアメリカに黒人がいなかったら、ジャズもブルースもラップも生まれなかった。音楽的にはヨーロッパと代り映えのしない、特徴の無いものしか作り出せなかっただろう。

陸上競技では、アメリカ代表を黒人が席巻しているが、水泳選手に黒人はほぼ見かけない。それは多分、今でも白人が黒人と同じプールに入るのを嫌がるから、泳ぎが得意な子供が出にくいからではないかと思う。



この映画はほぼ実話に基づいて作られたようだ。

 

https://en.wikipedia.org/wiki/Green_Book_(film)