ビーガンとかベガンと呼ばれる考え方・実践法がある。日本では、菜食主義、あたりで理解されている。
ウィキペディアでは簡潔にまとめられている。
人間ができる限り動物を搾取することなく生きるべきであるという主義。英国にあるVegan Societyの定義によるとヴィーガニズムとは、「衣食他全ての目的に於て‐実践不可能ではない限り‐いかなる方法による動物からの搾取、及び動物への残酷な行為の排斥に努める哲学と生き方」
つまり自分の健康のための食事法ではない。動物(もちろん人も含めて)から搾取しないことがその目的になっている。
利己目的ではなく、利他目的なのだ。
大切なのは、「実践不可能ではない限り」の部分だと思う。それぞれの人が、できる範囲で実践していけばいいのだ。百かゼロかの選択ではなく、10でも20でもできる範囲で始めればいいと思う。また、食べるか食べないかの選択だけではなく、よりましな飼育法の動物を利用することもできるだろう。
以前私は養豚場で働いていたことがあるが、豚たちは商品として扱われていた。つまり儲かるか儲からないかで、すべてが決められていた。
例えば、インフルエンザ?にかかって弱っている母豚がいる。数百円の治療薬を注射すれば回復して死を免れる可能性がある。その時注射をするかしないかは、その母豚が今後どの程度の利益、具体的にはもう一度出産して子豚を育てられるかにかかっている。その力がないと判断されれば、治療薬は打たれない。
養鶏場でのブロイラーの密飼いはユーチューブでも見れる。
私は特に飼育法に抵抗がある。
地球上で、ヒトは非常に繫栄している種だろう。食物連鎖の上位にいるのだけれど、その中で突出して数が多い。
では豚や鶏の数も非常に多いが、それは種として繫栄していると言っていいのだろうか。生物としてみれば、数が多いのだから繫栄していると言えるのだろう。しかし生の質から見れば、非常に過酷な生を生きている。増殖はしているが、繁栄という言葉のイメージからは程遠い。