今さら言うまでもないが、大国の利害が絡む紛争に国連は無力である。
イスラエル軍のガザ一般市民への爆撃、破壊のことである。
アメリカのビルンケン国務大臣がその時々に何か言っているが、全く本気ではない。やってるふりだけである。イスラエルのこのべらぼうな暴力を野放しである。どこからどう見ても無茶苦茶にも関わらず。
本気で止めようと思えば、国連の安全保障理事会で武力行使の決定をすればよいのだ。国連軍を編成・派遣すればよい。
国連のギテレス事務総長は良い人かもしれない。彼は本気かも知れない。しかし彼はプレーヤーなのだ。オーナーではない。彼がどれだけ思ってもどうしようもない。オーナーが作った構造を変えられない。オーナーはもちろん第二次大戦の戦勝国である5つの常任理事国である。
そんなことを思っているときに、こんなニュースが出た。
https://news.un.org/en/story/2023/12/1144562
アメリカが、国連の安全保障理事会で拒否権を発動したのは、武力行使ではない。今すぐの休戦の要求、である。こんなことさえ賛成できないのだ。もうげんなりである。
かくいう日本も全く他人事である。イスラエル大使の追放もしなければ、日本企業はイスラエル企業との取引停止の脅しもない。何をしても今まで通りなのである。
国内法は、その時々の選挙で選ばれた国会議員によって変更可能である。民意が反映される。どんな”オーナー”がいても議会制民主主義国であれば、オーナーの意志は貫徹はされない。
しかし国際法は国家の利害を超えられない。正確に言えば、大国の利害を超えられない。世界の国々に平等な1票は存在しない。それを行使する場所もない。その時々のパワーバランスによって決まる。故に国際政治は、パワーポリティックスにならざるを得ない。
今私たちが見ているガザの風景は、その証拠である。
アメリカやイギリスや、、、が人権云々と言ってもこれが現実である。もしアメリカやイギリスが一人の人間だったら、人として、この風景にとても耐えられないだろう。集団としての国家だから、みな平然とやり過ごしているのである。
うーん、まとまりなく書いてしまった。
追記
イスラエルにはイスラエルの事情がある。それについては以下を参照