目的が決まって、そこに到達するための手段を選択するとき、途中で目的追求をあきらめないために、2つの心構えが必要だと思う。
1 100発10中
100発100中ではなく、100発10中である。ある目的を達成するためにある手段を選択した時、目的が未知の場合、その手段が最も効率的かどうかは不明である。手段の選択がよくない可能性があり、たとえその選択がベストであっても、何がベストかは基本永遠に分からないだろうけど、そのベストの手段がそもそも遅行性であるのかもしれない。つまり思ったように目的にたどり着かなくてもがっかりする必要がないと思う。100発10中のつもりで気楽に手段に取り掛かり、そして手段遂行中にフィードバックを効かせて、つまり試行錯誤を繰り返して進めばいいと思う。そしてその試行錯誤自体を楽しめればなお良いと思う。また100発100中のつもりで取り掛かると、効果が出なかったとき、やる気を無くしてしまうだろう。
脱線するが、そもそも人生自体が100発10中の気分で過ごすのがちょうど良いと思う。100発10中で始めて、試行錯誤を楽しむのである。
2 効率と楽しむの兼ね合い
手段を選択するとき、効率のみを追求すると、目的を達成する過程がつまらなくなる可能性がある。例えば、最寄駅から家まで帰るとき、つまり、家に帰る、という目的があって、効率を重視すると最短距離を辿ることになる。しかし毎回同じ道で帰るのはつまらないと思う時があるだろう。心に余裕があれば、偶有性を楽しむために、道草するのも大切だと思う。
もちろん効率を重視して、どんどん目的に近づいている、とワクワクしながら実行するのが基本の姿勢だと思うが、楽しめなくなった時の補助手段として意識しておくのは大切だと思う。
まるで機械のように効率性のみを重視している人を見かけることがあるが、ロボットのようで不気味である。その人が自分の感情を抑えすぎているように見えるからそう感じるのだろう。
効率と楽しむは必ずしも相反するものではないが、しばしばトレードオフの関係、同時に成立しない関係にあるので、両者のグラデーションの中のどの位置にいるかを意識しておくことは、効率的手段を選んでつまらなくなってしまい、結局目的に辿り着かない、といった悲劇を避けるために必要だと思う。
余談
1 世に多く出回っているハウツーものの本やブログ、ユーチューブは手段について解説したものだ。ハウツーとは手段のことだからだが、それらに接するとき、何故その手段が必要なのか、と目的を常に意識しておく必要がある。何となく読み始めてしまうと、見始めてしまうと、知らず知らずのうちに自分のものではない、発信者の目的・価値を心ならずも共有してしまうことになる。
以下はお遊びである。
2 目的と目標について
このブログでは、目標、という表現を混乱を避けるため、かつ必ずしも必要ではないと思い、使わなかったが、概念の違いは、
目的はどちらかというと抽象的なゴールで、目標はその抽象的なゴールを達成するための具体的ゴール、というイメージだと思う。
試しに英語ではどのような単語が使われているかグーグル翻訳を使って調べてみると、
目的 purpose objective aim goal intention が出てくる。
目標は target objective mark である。
目的の英語 purpose を同じく英英辞書で引くと
何かがなされた理由、何かが存在している理由
あたりの説明である。
objective は
目指したこと、求めたこと、ゴール
である。
intention は
意図したこと
である。
goal は
野心や努力の対象
で、これが日本語の概念にかなり近い。
目標の英語 target は
攻撃目標として選ばれた人・対象・場所
である。
objective は前述した。
目指したこと、求めたこと、ゴール
である。
mark は
周囲とは異なった色が表面に付いた狭い領域
である。
イメージでは
目的はgoal 、 目標はobjecive 、goal あたりか。
まあネイティブが実際にどんな概念で使い分けているか知らないが、両者の意味が結構重なっているのである。
で日本語で、目的、をコトバンクで引いてみると、目当て・目標・理想と書かれてあって、目標を引くと、目印・目当て、とある。
やはり意味がダブっているのである。
よく使われる言葉の概念とはそういうものなのだろう。両者の違いを調べるためにネットで検索をかけたが、目的と目標の違いを重要なこととして解説しているサイトがいくつか見つかった。何処から見るか、その視座によって、見えるものが違ってくるのだろう。