imakokoparadise’s diary

科学的エビデンスを最重視はしません。 エビデンスがなくとも論理的に適当であればそれを正しいと仮定して進む。私の目的は、得た結論を人生に適用して人生をより良くすること。エビデンスがないからと言って止まってられない。 目的は、皆の不安を無くすこと。

ミンチという出藍の誉れ

ミンチとは、そのまま調理してもおいしくない部位、つまり堅いとか、油が多いとかの部位をひき肉にして食べやすくする手法である。具体的には、

1 食感を変える。つまり、堅い肉を柔らかくするために挽く。また赤身と脂身の配合を変える。

2 味を変える。 つまり、香辛料・ハーブ・塩・砂糖などを加えて、味を多様にし、かつ馴染ませる。

3 形を変える。 つまり、目的に合わせて自在に形を変える。例えば羊腸に詰めて、ウインナーやサラミにする。または加熱しやすいように団子にする。特に羊腸に詰めた場合、風乾して熟成することが出来る。つまり保存性を高める。

 

人の努力によって、劣位のまずい肉が、優位の旨い肉を凌駕している。出藍の誉れだと思う。

 

同じ例を挙げると、

ヨーロッパの寒い地方では小麦が栽培できなかった。仕方なく寒い地方でも栽培できるライ麦を栽培していた。彼らは白いパンに憧れながら、香りに癖があり、ボソボソする黒いパンを毎日食べていた。

東京の広尾にフローインドリーブというドイツパン屋がある。最もライ麦粉の配合割合の高いパンパニッケルというパンがある。香り・味ともに秀逸である。普通の白いパンを足元にも寄せ付けない。ライ麦しか取れない地方で、なんとか美味しいパンを作ろう、という人たちの努力で、芸術的なライ麦パンが生まれた。出藍の誉れである。

 

ミンチは劣位の部位を使用して作られるがゆえに、安くで売られている。多くの人のイメージは、安い肉、質の悪い肉になっていると思う。しかしミンチという手法は、人の生活を豊かにする素晴らしい手法だと思う。