imakokoparadise’s diary

科学的エビデンスを最重視はしません。 エビデンスがなくとも論理的に適当であればそれを正しいと仮定して進む。私の目的は、得た結論を人生に適用して人生をより良くすること。エビデンスがないからと言って止まってられない。 目的は、皆の不安を無くすこと。

13 jours en France パリの13日間

1968年2月、フランスでの冬のオリンピックのために作られた。 作曲はフランシスレイ。
日本語訳では『白い恋人たち』で、当初はザピーナッツがカバーした。 オリジナルの歌詞はフランスでのオリンピックを唄う歌詞だが、日本語では失恋の歌詞になっている。

1968年といえば先進国の間で同時多発的に反体制運動が盛り上がった年だ。 ベトナム反戦運動核兵器反対運動、プラハの春への共感,パリを中心とした5月革命。

第二次対戦後に経済的に地盤沈下して行くヨーロッパと、近代西洋の価値観の行き詰まりの中で、反権力運動を通しての自由への高揚感があった。

さて
YouTube でこの曲を見た。
Francis Lai - 13 jours en France
https://youtu.be/Qz6R9zEfzd0

歌詞はついていないが、印象的な絵画が映し出されている。
この動画を見て心に浮かんだことを書いてみたい。

心に沁みるメロディだ。 このメロディーに合わせて、印象的なパリの場面が印象派風の絵画で映し出されていく。
華やかなカフェ。 着飾った男女。 色とりどりの明かりが灯る夜の街。


1492年アメリカ大陸"発見"から始まるヨーロッパによる世界の植民地化は、莫大な富をヨーロッパにもたらした。 植民地化された国々が独立した後も、世界のルールを自分たちに有利なように設定して収奪してきた。
ヨーロッパを含む先進国の民主主義や自由は、そのような環境に支えられて花開いた。
この動画の賑やかなパリの風景はそれを象徴しているように見える。
しかし2021年の今から、このパリの風景を見ると虚しさに襲われてしまう。
現在のフランスの極右政党の支持率は20%を超える。 共同体が崩壊し鬱屈を抱えた、経済的にも貧しくなった個人が、社会的弱者を叩く排外主義で鬱憤ばらしをしているのだ。
途上国の人々を貧乏なままに据え置いて実現した豊かな社会。その社会が多くの幸せでない人たちを生み出している。
この動画の中の華やかなパリはなんだったんだろう。 途上国の収奪された人々の苦しみは何だったんだろう。