imakokoparadise’s diary

科学的エビデンスを最重視はしません。 エビデンスがなくとも論理的に適当であればそれを正しいと仮定して進む。私の目的は、得た結論を人生に適用して人生をより良くすること。エビデンスがないからと言って止まってられない。 目的は、皆の不安を無くすこと。

忘れ得ぬ景色 メキシコでの記憶 2023年5月

非日常の多い旅行では、思いもかけぬ出来事に遭遇することがある。この時もそうだった。

旅行を始めてまだ間がない頃の2014年6月のことだ。場所はメキシコ南部で、先住民が多く住むチアパス州の州都サンクリストバル デ ラス カサスだった。

 

1週間滞在して、この小さな町をおおよそ歩き切った気分だった。ミニバスに乗って近郊の村にでも行ってみようと思った。朝ミニバスの集合発着場に向かい、それが見えてきたとき、発着場から降りてきたと思われる小さな姉妹がこちらに向かって歩いてきた。

 

小さな姉には不似合いな大きな荷物を背負っていた。妹が車道に出ないようにしっかりと手を引いていた。一生懸命に妹をかばう姿に心惹かれ、予定を変更して、何処に行くか、後を付いて行くことにした。

大きさにかかわらず交差点を渡るときは、何度も周りを見渡してから妹を急かせるように、そしてかばいながら渡った。

途中で歩道沿いのパン屋の前で立ち止まると、慣れた様子で中に入っていった。

何だ、パン屋に買い物に来たのか、と思っていたら、パンをひとつ大事そうに手に持ってすぐに出てきた。

それを丁寧に妹に渡すと、また手を引いて歩きだした。パンは妹が一人で全部食べてしまった。

何度も交差点を妹をかばいながら渡り、とうとう市の中心地まで戻ってきてしまった。

一体どこに行くのだろう、と興味津々だったが、答えは意外な場所だった。

小さなメインストリートが1本だけ歩行者天国になっていて、その道沿いに小さな売店が毎日並ぶのだが、そこに商売道具を持って場所取りに来たのである。

姉が背負っていったのは、そのまま商品棚になる木製の棚で、そこに1本売り用のタバコやガム、駄菓子などを並べて売るのである。

 

まだ同業者はほとんどおらず、通りは閑散としていた。姉が荷物を下ろした時、私はその背中を凝視した。背中の真ん中に血のシミがぬらぬらと広がっていたのである。

 

昼前に再度ここを訪れると、母親と思しき女が陳列した標品の横で手持無沙汰に座っていた。

先住民の姉妹