今年2018年の1月にエチオピアを旅行している時、 ある旅行者がこんなことを言った 。エチオピア南部にいるムルシ族をさして 、奴隷貿易時代に唇に皿をはめるのは奴隷にとられないので道理があるが、奴隷貿易の終わった今でも唇に皿をはめるのは道理がないと 。それを聞いて去年の4月にインドの チベット亡命政府がある ダラムサラ に行った時の事を思い出した 。
チベットでチベット料理のモモ(シュウマイ)やトゥクパ(うどん)、ツァンパ(大麦粉をこねたもの)を食べ続けるのは道理がある 。なぜならチベットは乾燥高原でヤクや大麦、じゃがいも、菜花などしか栽培できないからだ。 ダラムサラは標高1700メートル、雨季もあり森林地帯になっている。下界との交通の便もいい 。食の禁忌もない。つまり食材の種類が増えたのだ 。亡命政府がここにできてもう50年以上になる 。それでも町の中には純粋なチベット料理屋が何件もある。 基本モモとトゥクパを出している 。商店は土産物屋と チベット料理屋を除いてほぼ全てがインド人の経営だ。
昼食にトゥクパを食べたが小さなどんぶりに入ったトゥクパが110ルピーもした。 一方、簡易レストランでは チキンカレーが70ルピー、マトンカレーは90ルピーで売っている。 もちろんこちらの方が圧倒的に満足度が高かった。 さて 110ルピーもする素うどんを誰が食べているかと言うとほとんどの客がチベット僧だった。 チベット僧が お昼に4-5人でやってきて誰か一人がまとめてお金を払っている。 観光客が行く高いレストランにもチベット僧をよく見かけた。
以下は想像だ
チベット教団が僧侶に高い給料を払っているのではないだろうか 。それで応援の意味も込めてチベット料理屋に値段が高いにも関わらず入っている。 だからうどんの値段が下がらないのだ。 いびつな値段体系になっている 。
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だから 郷土料理にもかかわらずお金を持っている人しか食べれない。 料理屋の淘汰も料理の遷移も起こらない。 ここに亡命政府ができてもう50年以上 、一緒にやってきた人たちもここに長い間住んでいる 。家庭料理は インドで取れる安い食材、例えば小麦粉や豆や調理用バナナなどを使った 料理の混合が進んでいるだろう。気候の違うダラムサラでチベット料理にこだわることが道理がないとは思わないが、もう少し料理の混合が進んでもいいと思う。
私は値段が高いことを問題にしてるのか??いやいや、違うはずだ。