imakokoparadise’s diary

科学的エビデンスを最重視はしません。 エビデンスがなくとも論理的に適当であればそれを正しいと仮定して進む。私の目的は、得た結論を人生に適用して人生をより良くすること。エビデンスがないからと言って止まってられない。 目的は、皆の不安を無くすこと。

マラカイボ ベネズエラ

10日 土曜 マラカイボ着。国境からマラカイボまでの風景は独特だった。どこまでも平らな世界が広がっていて、地平線を遮るものがない。そしてマラカイボ湖が塩湖なのであまり木が生えておらず、草とわずかな灌木の不毛の景色が続く。少しだがそこに牛と馬を放牧していた。草が塩辛くないのかな。これだけの平地があって利用できないとはもったいない話だ。
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湖沿いにマングローブが帯状に残されてるところもあった。もちろん漁をしている。 道端にはビニールゴミだらけ。
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道端のゴミの捨て具合はその土地の文明高度さのひとつの指標になる。ゴミをただで捨てることが、結局は社会的コストに合わないと言うことを全体として合意できてるかどうか。 ただ、その辺にゴミをぽいぽい捨てるのはその人達がなにも考えてなくて、バカだからではなく、ゴミを捨てると結果として環境によくない、衛生によくない、社会に負担がかかると言うことを学ぶ機会が無かったからで、その感覚が身に付いてない。学ぶ機会が無かったのは貧しいからだ。豊かである先進国でゴミをぽいぽい捨てる国はない。それはたまたまではなく、豊かで教育を受ける機会があったからだ。ではなぜ豊かなのかと言うと、勤勉だからだ、と言うのが通り相場だが、実はユーラシア以外では勤勉であっても豊かになれなかった。(”銃、病原菌、鉄”を参照。簡単に言うと、住んでる大陸によって豊かさが決定してしまう。それは民族の努力とかとは無関係で、別の要因で決まってしまう、と言うことを説いた本。起こるべくして、ユーラシアから覇権国が誕生してきた。)そして中南米は豊かになるきっかけをユーラシアの国々に先を越されて、後塵を甘んじるしかない状態であり続けた。もちろんベネズエラはその一つ。 つまりそもそもこの人達がバカで怠け者だから貧しいし、ゴミもその辺に捨て続けるのではなく、もし日本人が中米で住むことになってたら、彼らと同じ状態になっていただろう、そしてもし彼らが日本列島で民族を形成していってたなら、もっと高度な文明国になっていただろう、と言うこと。 と言うわけだけど、メキシコと中米で一番ゴミ捨ての少なかった国はコスタリカだ。 バスターミナルそばにめちゃくちゃデカイ市場、兼、商店街がある。こんな大きなのは初めてだ。ひとつの建物ではなく、いくつかの建物とその周辺の道路と海岸にまで広がっている。無秩序に大きくなったようで、ひどく能率の悪い配置になっている。かつ奥深くて治安が悪そうだ。特に海岸の岸壁の露店街はちょっと気持ち悪くてはいる気がしない。薄暗いし、密集してるし。
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屋台街は屋根で覆われて薄暗い。
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後日、慣れてきたので平日の人の多いときに入ってみた。人が多いとそれほど危険な雰囲気はなかった。ただこの街全体に言えることだけど、今まで見てきた街に比べて巡回してる警官が少なすぎる。襲われたら、誰も助けてくれないんだろうなぁ、警官もすぐには来てくれないんだろうなぁ、と思わせる。 メキシコからここまでのすべての国で感じたことだけど、とにかく服屋と靴屋が多い。うんざりするほど同じような物を売ってる店が続く。結局人が必要とするものは食べ物と衣類と靴あたりなのかも知れない。日本では、ここはスポーツショップ、ここはよそ行きの服屋、ここは普段着の服屋、とかで分類してるので、多いとは感じないが、服屋、靴屋のくくりで分類すると、やはり多いのかもしれない。外国人はそう分類してるだろう。 国境で両替をした。50000コロンビアペソ(約2500円)を交換したのだけど、公定レートだと131ボリバルになるのが、両替屋では3030ボリバルで戻ってきた。公定レートの23倍。ちょっとショックを受けた。たぶん為替の自由化をしてないだろうから、実勢レートを倍と考えても11倍。これって、ベネズエラ国民の資産を11分の1にしてるってことだ。彼らの労働価値が11分の1になってる、ってことだ。ベネズエラのたたき売りだよね。これ、酷すぎるな。政治家は何をやってるんだろう。キャピタルフライトが起こってる。政治や経済の実力者たちは間違いなく資産を外国に移しているはずだ。巨額の財政赤字を抱えてる日本のことを思うと、とても他人事とは思えない。日本もこうなったら悲しいな。日本が戦後作ってきた資産を外国資本に買い叩かれることになる。 あとで知ったのだけど、原油が安くなって、原油で外貨を稼いでるベネズエラにデフォルト危機の噂がたっていた。政治の混乱と重なっているんだろうけど、こんなひどい倍率は初めてだ。 アメリカの資産家たちにとって都合の良いことが起きた。 そもそもチャベスのようなナショナリストが民衆の支持を得るのは、自国が不当に外国資本に搾取されてると言う意識を国民が持っているからだ。 アメリカ車をよく見かける。半分ほど。メキシコでも多かったが、ここまでではなかった。フォードとクライスラーが多い。タクシーはボロボロのフォードが多い。(キューバとは違い、ここでは観光客用ではない。)それとは対照的にピカピカのシボレーやドッジの自家用車も走っている。その中間の車が少ない。新車が多いのは中産階級が増え始めた、と言うことだろうが、中間の車が少ないのは、どういうことだろう。おそらく貧しくて古い車を大切に使い続けてきた、と言うことか。チャベス以前は自由主義路線だったろうから、少ないながらも中産階級が車を買ってたはずだが。 燃費の悪いアメ車がここで現役なのは、ガソリンが安いからだ。あと車検が無いようだ。フロントガラスにシールが張ってない。もうボロボロのが走っている。ヘッドライトがないのもある。ガソリンが安くて、車検を受けないで良いのなら、修理をし続けて、とことんまで乗るだろう。新車の話だけど、ガソリンが安いから、路上で駐車して冷房をかけて車内にいる人をよく見かける。 反米の政権が続いてるので、アメリカ車が多いとは何か変な気がするけど、チャベス以前は外国資本の投資の自由化を進めていたのだろう。日本車や韓国車も含め、展示場があちこちにあるのだけど、そもそも車が展示されてなく、がらんどうになっていて、人もいたり、いなかったりで、機能していない。ガソリンの値段は10リットルで1ボリバル。正確に言うと0,97ボリバル
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公定レートで19円、闇レートで0,8円。他の物価と比べると、市バスが15ボリバル。食堂のランチは150~200ボリバル。6時間の長距離バスが300ボリバル。世界一ガソリンの安い国。 オールドタウンの市場の周辺は廃屋や無人のビルが多い。つまり昼は人でごった返しているが、夜は人がいなくなる。高級ビル街では高級な店やオフィスは点在するけど、やはり住宅が少なく、空き地や廃屋が多い。日曜の昼間は閑散としていた。その中間地帯に住宅地がある。といっても往来で人をよく見かけるわけでもない。市場の人だかりを見ていると、いったいどこからこんなに人が出てくるのだろうと思う。どこを歩いてもひっそりしているのだ。廃屋と瓦礫があちこちにある。どうしたらこんな街になるのだろう。 公共の施設が壊されてないので、瓦礫は家や部屋の改築を途中で放棄したのか。放棄して安全な場所に引っ越した。オールドタウンの周辺やニュータウンには完全に柵に囲まれ、入り口に警備員がいる住宅地がいくつもある。 朝食を外食しようと思うと、揚げエンパナダス(25~35ボリバル)か揚げパン(20ボリバル)、とペプシのセットしかほぼない。
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みんなこれを食べている。で、エンパナダス(具入りのパン)の中は、塩辛いチーズか肉。昼食のセットで飲むのもほぼペプシ。米が主食だけど、油で炒めてから炊くピラフで、白飯より、豆や肉が入ったピラフのほうが人気だ。こりゃ、太るのも無理ないなぁ、と思う。 もし遺伝子だとしたら、アメリカ大陸だけで、太ったほうが有利に働いた環境ってなんだろう?大型家畜がいなかったことと関係するのか。 男はじっとこちらの目を見て外さない。メキシコもキューバもこちらの目を見てきたが、少ししたら外した。度胸試しをしているのか、値踏みをしているのか。値踏みなら目を見続ける必要がない。マッチョ社会なのか。中年や初老の男も目を外さない。それとも不安定な世情と関係あるのだろうか。 教会は美しい。バシリカ
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ボーキサイト アルミニウムの原料。昔学校で習った。マラカイボ湖のボーキサイト。古い建物の石壁に使われていた。
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