民主主義の原則として多数決の原理というものがある。確か中学校の公民で習った。
多数決の原理を多数派の意見が通るというように考えるとおかしなことに気がつく。
多数派の意見が通る、つまり優勢なものの意見が通るというのはずっと昔からあったことだ。ただの弱肉強食である。わざわざ" 原理" と言う重みをつけるまでもない。各人の利己行為が対立すれば優勢なものの意見が通ったのだ。そんな当たり前のことを大上段に構えて何を言っているのだ。
つまりわざわざ" 多数決の原理" と言うからには何か別の意味が付け加えられていると考えるべきだ。
それはもちろん少数意見の尊重だと思う。
看板が紛らわしいのだ。例えば、弱肉強食の原理、と言っておきながら、意味するところは、弱肉を大切にしよう、みたいなことだ。
小学生の頃、数が多いと見るやすぐに多数決に持ち込む奴らがいた(私もその一人だったと思うが) 。あの時" 多数決の原理" の看板に騙されずに本当の意味を知っていたなら、それほど悔しい思いをせずに済んだかもしれない。