imakokoparadise’s diary

科学的エビデンスを最重視はしません。 エビデンスがなくとも論理的に適当であればそれを正しいと仮定して進む。私の目的は、得た結論を人生に適用して人生をより良くすること。エビデンスがないからと言って止まってられない。 目的は、皆の不安を無くすこと。

キチェ族 ナワラ  グアテマラ 続き

追加 先住民は写真を嫌うので、マリアたちの写真は撮ってない。 13日 日曜 夕べ寝入りばな、明らかに足首を何かが歩く感触がしたので、布団をめくると、ノミがいた。よく観察しようと見ていると、跳んでどっかに行ってしまった。ダニにしては大きく腫れた正体が分かってひどく納得した。ノミも歩きながら吸血するのだろうか。一筆書き出来る跡を残してる。それ以降気になって熟睡できなかった。
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ダリラの息子がミサに出るため5時に出て行って8時前に帰って来た。 朝食はカリフラワースープ、トルティーヤ。いつものことだが皆匙を使わないで食べる。トルティーヤを右手でちぎり、具を一緒に持って口に入れる。またはスープに浸して食べる。これだとスープが残ってしまうので、器を持って飲む。マリアはトルティーヤを握り潰して塊にして使っている。 マリアは、私が起きた7時半にはもういなくて、12時前に帰って来た。友達の家に行ってたそうだ。 今日は日曜市の日だが、露店を出さない。先週は娘夫婦二人で出していたが。初めて宿屋のオーナーのタカさんに連れられてここに来たのは一週間前のことだ。あのときはまったくの見知らぬ街だった。もうずっと前のことのような気がする。
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メルカド(市)に手ぶらで行ったが、相変わらず大混雑だった。何も起こらない街だとは思うが、これだけ人の間隔が近いと荷物を前に抱えないと不安だ。 昼食は全員揃った。が、台所では全員が入れないのでダリラ家族は自分達の家でテレビを見ながら食べる。久し振りに見るスサーナの夫を含めてスサーナの家族が揃って台所で食べる。朝スサーナは夫の弁当を用意してたので、夫の早い帰宅は予定外になる。久し振りに表にスズキの単車が止まってた。トリの揚げ物と汁無しインスタントラーメンとキュウリの薄切り。それに昨日の朝に炊いたご飯と、同じくフリホレス。飲み物はコーラが出た。ご馳走だった。そのあとマリアの夫が来たが、トリは無かった。食べ終わると、ダリラの部屋で皆でワールドカップの決勝戦を観る。テレビはLG製。薄型ではない。アルゼンチン対ドイツ。もちろんスペイン語圏のアルゼンチンを応援。途中、午前中に買ってきたホールケーキが切り分けて出された。作りたてのコーヒーも。ここのコーヒーはカフェナチュラルと言っていて、タンポポコーヒーみたいな感じ。市場で粉をよく見かける。観戦中はテーブルにランブータンやアメやチョコやスナックが置かれていた。私が部屋に入ったときは、マリアの夫も端に座っていたので驚いた。試合は1ー0でドイツが優勝。女達も熱心に観戦していた。みんな興味があるようだった。夕方、モモの水煮が出た。曇りがちで肌寒かったので、熱々で体が温まった。こちらのモモは日本の青梅ほどの大きさで、完熟する前に収穫し、モモの香りとわずかの甘味とカリカリ感を楽しむ。と言うか日本人の私は楽しんだ。香りがあって、あっさりしてて美味しかった。その残りを水煮に。もちろん砂糖を足して。 マリアは調理中,食事中はラジオをかける。”ロマンティカではなくマリンバが好きだ”と言って、マリンバの曲をよく流していた。マリンバはメキシコでも盛んだった。南部の先住民の村で祭りの時に演奏していた。 台所には小さな白黒テレビもあるが、点いてるのを見たことが無い。 毎日来る、帽子をかぶって小綺麗な格好をしたじいさんの正体が分かった。夫の父親だった。今日、夕食前に来て台所に招かれて食事をしていた。マリアが食事の接待をし、そのうち夫も来て隣に座った。夫は喋らなかった。じいさんが食べ終わるとダリラの家に入って行った。そのあと夫が食事をした。食べ終わると黙って出ていく。そして女三人でひそひそ話。30分ほどしてじいさんも帰っていった。これでこの家に来る人の関係がほぼ分かった。ダリラの友達のフアンナ、そしてこのじいさん。あとマリアの母。家の中に入る人はほぼこれだけ。 夕食は牛すじの煮込みと昼のラーメンの残りそしてトルティーヤ。 夕食の時、スサーナが夫に椅子を出したのだが、自分が良い椅子に座り、夫に座りにくい方を出した。 ダリラの夫が8時過ぎに帰って来たが、食事の用意をしたのはマリアだった。ダリラは部屋でテレビを見てたはず。 食後の歯磨きは皆かなり丁寧に慣行している。 日干し煉瓦のサイズは約55センチ+25+10。つまり壁の厚みが25センチあることになる。
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14日 月曜 夕べも寝にくかった。夕方コーヒーを飲んだせいか。もしかしたらカフェインが入っているのかも知れない。7時半起き。マリアは6時に起きている。孫達も7時過ぎには起きて中庭でいつものように遊んでいる。台所に入っていくとダリラの夫が食べ終わり出てくるところで、歯を洗い、すぐに出て行った。中ではスサーナ夫婦が食べ終わってお喋りしてた。マリアは食後、洗濯をし、その水場で髪を洗った。気温は15度前後なので、水温はかなり低いはずだ。髪は腰近くまである。今まで見た先住民の女はみな髪が長い。髪を絞り、髪に何度も櫛をいれ、結局髪を拭かなかった。9時前に布を売りにシェラに出掛けた。マリアはほんとに働きもので、しっかりものだ。夕食後はダリラの家でテレビを観てたり、台所に座って、鍋が沸くのを待っていることがあるが、大抵動き回っている。調理、皿洗い、洗濯。食事をするときは、ガツガツっと食べ、時々大きく息を吐く。歩き方は、まるで山を登るようにしっかりと歩く。この村で内股で歩く人はいないが。識字率の低い先住民だが、女なのに新聞も読む。ユーモアもあって、初めてここに泊まる日、シェラで会って一緒に来たとき、ほとんど初見にもかかわらず、かつ恥ずかしがり屋の先住民の女にもかかわらず、私の家はどこだ、と謎をかけてきた。また台所にいるとき、スサーナを指して、この娘の名前は何だ、と訊き、スサーナだ、と答えると、いやダリラだ、と真面目な顔で言ったりした。孫に一番厳しいのはマリアで、たまに手も上げる。 たとえ姉妹の子供とは言え、他人の子は強くは怒らない。ただ2才のユーリはマリアやダリラをもママと呼んでいる。とても2才とは思えないしっかりした子だが。4才の兄と対等に遊んでいる。子供は誰彼構わず親に接するように話しかけるが。 男が靴を履いて出掛けるときは、水にブラシを浸けて靴を拭き、綺麗にして出掛ける。髪もバッチリ整える。この辺はメキシコと同じ。ダリラの11才の息子は外出するとき、髪に強い匂いのディップを着ける。 野菜などの食料の買い物は九時から10時ぐらいに済ませる。いつも知らぬ間に出掛けていて、付いていけない。 ダリラの息子は9時半に出掛け、昼前に帰ってきて、また2時前に出て行った。 スサーナの4才の息子カルロと2才の通称ユーリは一日中2人で遊んでいる。外に出ることもほとんどないし、他の誰かと遊ぶこともない。この家の敷地は二人にとって十分広い。母親が子供と遊んでやるのを見たことがない。父親が、家にいるときにお喋りの相手をしているのは見たことがあるが。かつほとんど放ったらかし。ユーリがはしごに昇ったり、薪の山の上に上がったり、危険があちこちにあるように思うが、注意しない。または本気で注意しない。マリアも思い出したように急に注意するだけだ。二人はほとんどケンカをしない。おもちゃと言えば一台のプラスチックの三輪車とミニーちゃん1つだけだ。飲料水を庭に撒いていったり、台所のイスを庭に持ち出して服を掛けて家を作ったり、服をかぶって追いかけ合ったり、庭に寝転がって砂だらけになったり。そしてユーリは心から楽しそうに笑う。二人の声がいつも庭に響いてる。まるでこの庭は二人の楽園のようだ。 ほとんど放任だけど、限度を知っていて、私と仲良くなってからも、やることがエスカレートしていかない。たぶん親に言われてるとは思うが、普通そんなことでやめられない。カルロが私に話しかけるときは、しっかり目を見て、落ち着いて、訴えるように話す。こんな子供は見た記憶がない。なぜか全くわからない。 ダリラの夫、4時半に帰宅。コーヒーとパンを食べてすぐにトゥクトゥクで稼ぎに行った。 6時前に小雨の中マリアが帰って来た。6時半にダリラも帰って来た。 夕方散歩に出ると、まっすぐ歩けない酔った若者に出会い、俺の家に行こう、と何度もグータッチしてくるので着いていくと、村の離れで、母親と弟と思われる二人が怖い顔で立っていて、若者を力ずくで引っ張って行った。日本だと息子の暴力が怖くて、こんなことはしないだろう。社会に適応できなかった若者がつるんで手が付けられなくなっている訳でもなさそうだ。コミュニティー内の問題をまだコミュニティー内で解決できているのだろう。若者と二人で歩いてたとき、すれ違う人達が苦笑しながら見送っていた。 今日はマリアの夫が6時半に台所に入ってきて、ゆっくりトウモロコシのお茶を飲んでいった。それだけで台所が緊張感で満ちた。皆席を外していくし、夕食時間だから調理をしない訳にはいかないので、マリアやスサーナが入れ替わりで入ってくるが、夫の話しかけにもほとんど無視か、生返事だけだ。帰ったあとも親子でずっと不満声で話しているし、特にマリアがトゲトゲしい。孫だけが無邪気にそばで遊んでいる。何年こんな環境が続いてるのかわからないが、もしかしたらこの環境のせいで孫たちが物分かりが良くなり過ぎてるのかも知れない。 火の気の無いマリアの夫のだだっ広い部屋はさぞかし寒いだろう。こちらに来たくなるのも無理はない。 ダリラはバスケットボールの時もそうだが積極的な気性だ。私の持ってるタブレットの値段を訊いたのも彼女だし、気遅れせずに私に話しかけてくる。スサーナは声も小さいし、はにかむように笑いかけてきて、おっとりとした感じだ。 台所に二匹の子猫がいるのだけど、人知れずいつもじゃれ合っていて、まるで二人の孫みたいだ。ユーリにはオモチャのように扱われているが。あととても人懐っこい子犬、と言っても既に中型犬の大きさのイヌがいて、孫たちに追いかけ回されている。イヌは3羽のニワトリと2匹の子猫を追いかけ回している。
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夕食は小さな肉団子1つに焼きトマトのタレとトルティーヤ。今までで一番ウッとなった食事。器の底に少したまってた。腹を膨らすのはトルティーヤだ。 汁物にとろみを付けるときは、赤い顔料を石臼で引き、それにトルティーヤ生地を少しずつ加えてのばしていく。それを最後に鍋に加えてひと煮立ち。シェラの市場で見たときはバン粉を入れてた。 15日 火曜 朝から晴れた。7時半過ぎにスサーナの夫が出掛け、8時前にダリラの夫が出掛けた。ダリラの夫は朝食前に十字を切ってた。 朝食は、昨日マリアの夫が持って来た大型のサヤインゲンのとろみスープ。昨夜ずっと煮込んでた。 こちらのスープは具を適度に煮込むと言うことがない。柔らかくなるまで煮込み続ける。味付けはインスタントの素と塩か、それに赤いとろみを付けるかだ。調理法のほとんどすべてが鍋を使っての煮込みの汁物。他は日曜のご馳走としてトリを揚げたのと、残り油でジャガイモを揚げただけ。ただスサーナの夫の弁当に入れるものに小さなフライパンを使って卵の炒めものなどを作ってる。台所の電化製品はミキサーだけ。冷蔵庫も無い。この事に今日気付いた。冷蔵庫が無くても不自由さを感じさせない。 調味料は塩、油、インスタントの素、固形の赤い塊。砂糖は使わない。食事の時に飲むコーヒーもトウモロコシのお茶も甘くしてある。 洗濯機が無いので、女の仕事の多くの時間が洗濯に割かれている。
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昨日雨で洗濯物が溜まっていたからか、朝9時前からダリラの夫の母が来て洗濯をし、そのあとダリラと一緒にコーヒーとパンで台所で仲良く喋っていた。 携帯は、大人は各自持っているようだ。街角や市場で、頭に荷物を乗せて歩いてた民族衣装を来た女が携帯電話で話してる姿も今では違和感が無くなった。 この家は、食後の歯磨きもするし、食前の手洗いも慣行している。台所に、上の容器に水を入れておくと、24時間かかって下の容器に落ちる簡易浄水器があって、生水を飲むときはこれを使っている。孫たちは関係なく水場の水を飲んでいるが。たぶん行政が支給した物だろう。
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10時前にマリアの母がタマレスを包む葉を持って来て、スサーナの家族の洗濯をした。ダリラの夫の母とダリラが台所で喋っているときは、挨拶をしただけで中に入らなかった。夫の母が帰ったあと、ダリラと小一時間喋っていた。そのあと台所の土間に正座して、持って来たトウモロコシの葉を束ね、正座して昼食を食べて帰った。マリアもたたきに物を置いたとき正座することがある。 9時前から夫の実家に出掛けていたスサーナ母子が12時半に帰って来た。 昼食はアボカドのディップとチチャロン(ブタ皮のカリカリ揚げ)に残ってたタマレス(トウモロコシのチマキ)。 12時半にダリラが仕事に行く。1時過ぎ、ダリラの息子が学校に行く。昼過ぎから夕方まで雨。急に寒くなった。 マリア5時半帰宅。孫に何かしら果物のお土産を買ってくる。昨日はランブータン。今日は皮をむいたオレンジ。 6時半過ぎから停電。ろうそくを灯しての食事。干しエビとマメ科の葉の塩味スープ。エビの出汁が出て旨かった。最後の食事なのでマリアが贅沢をしてくれた。11時半に復旧。 16日 水曜 とりあえずの一週間が終わった。今日シェラに帰る。この家の残念なところは、それぞれの家族が家を持っていて、食事が終わって家に入ってしまうと、一緒に居れなくなることだ。何をしてるか、どうなってるかさっぱり分からない。そして虫。夕べも痒くてなかなか寝れなかった。 昼間スサーナが家に居るが、自分の家に入って出て来ない。子供は外で遊んでいるが、全く一緒に遊ばない。とっても不思議。昼寝をしてるのか、ゲームでもしてるのか。
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ダリラの家。奥がマリアの家。つまり私が泊まってる。
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マリアの家
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9時にマリアと一緒にシェラ行きのバスに乗ってたかハウスへ。