最近の経済関係のニュースを見ていると、トヨタが全固体電池を発明して…、理研の冷却原子方式の量子コンピューター実用化…といった話題が取り上げられている。
これで日本も一発逆転か、という雰囲気のニュースが出ているが、こんなことで日本の経済が活気を取り戻すはずがない。たとえ素晴らしい発明を、ある日本企業がしたとしても、それだけで日本の経済が上向くはずがないのである。
そんなことは、これらの記事を書いた記者も十分に知っているはずだ。ただ、読者を喜ばせよう、読者を増やそうと、受けの良い記事を書いただけだろう。
生産人口の減少や非効率な中小企業の数が多いことも問題だが、根本的な問題は既得権益を政府が動かせないことにある。昔ながらの大企業に優遇政策を施し、新しい産業や企業が生まれてくるのを妨げている。
ここを変えなければどうしようもない。日本人が作った商品を外国人が買ってくれず、ただただ貧しくなっていくのである。