家の食事と外食 作る人の動機

私も60歳になり、周囲を見渡すと、糖尿病予備軍の人たちをちらほら見かけるようになった。塩を控えているのである。で、思ったことを書いてみたい。

 

料理を作るとき、誰が誰に作るかで、料理に向かう姿勢が変わる。

 

自分で自分の料理を作るときは、多くの人がそうだと思うが、健康に注意しているなら調理法も味付けもそれに従ったものになるだろう。油や塩は控え目に。

 

家族など大切な人のために作るときも事情は同じであろう。相手の健康に気を使って料理をする。

 

外食の料理の最大の目的は、もう一度お客に来てもらうことである。つまり美味しい料理、または安い料理を提供することだ。美味しく感じてもらうために、どうしても味付けは濃く甘くなる。人は甘いものや塩味の濃いものを美味しいと感じるからだ。

コンビニやスーパーの総菜はカロリーや塩分が表示されているので、健康志向で薄味を売りにすることもできるが、レストランなどの外食はそれらの表示を求められない。ただ美味しさで勝負するのだ。

 

家族の20年後の健康に気を使って料理をすることは当たり前だと思うけれど、外食の調理人が20年後のお客の健康を気遣って料理をすることはほぼないだろう。それよりももう一度来店してもらうことのほうがずっと重要である。お店が潰れれば元も子もないのだから。

 

で、私は何が言いたいのか、と言うと、1人暮らしでずっと外食の人がいるけど、あなたの食べている料理を作っている人は、あなたの20年後の健康のことを考えている人はほとんどいませんよ、と言うことだ。美味しくするために、甘くして、塩味を濃くする。それは間違いなくあなたの健康を害する可能性を上げる。

 

調理は意外に頭を使う。段取り、調理過程のシミュレーション、出来上がりの味の予想。本気でやると、楽しいものである。調理は自然科学の領域にあると思う。調理方法、味付け、すべて論理的なので、味の再現が可能である。

 

年を取って体が悪くなってからでは戻すのに時間が掛かる。そうなる前に、とりあえず本気で一度料理を作ってみるのはどうか、と思う。楽しいし美味しいし、良いことだらけである。