大陸プレートの生成分岐線には海底火山が存在し、噴火している。そこには火山噴出物が湧き出している。その噴出物のメタン・硫化化合物(硫黄を含んだ物質)を利用して、大気圏に生きる生物とは全く別の代謝で生きている生物がいる。
初めてその話を聞いたとき、生き物の多様性に驚いた。どうやってこんな所にまで生息域を拡げたんだろう、と。もともと岸近くに住んでいたのが、プレートの移動に伴って、深海に引き込まれたのか、海面に生息していた細菌が、少しずつ沈んでいったのか、見当がつかなかった。
最近、生物の本を読んだり、ネットで調べたりして分かったことは、地球外か、地球内かは別にして、生物の起源が、原始地球、40億年ほど前の地球から始まり、それが原始地球と環境が似ている現在の海底火山、そこに生息する細菌・古細菌に引き継がれている、という説があることだ。
だとしたら、私たちが本家で、あちらが分家なのではなく、あちらが本家で、こちらが分家だった、ということになる。
そして硫化化合物を酸化してエネルギーを得る方法が本家で、有機物(炭素化合物)を酸化してエネルギーを得る私たちも含めた、私たちが目にする多くの生物の代謝方法は分家、つまり本家から進化した可能性がある。
先輩だったんですか、という気持ちだ。