imakokoparadise’s diary

科学的エビデンスを最重視はしません。 エビデンスがなくとも論理的に適当であればそれを正しいと仮定して進む。私の目的は、得た結論を人生に適用して人生をより良くすること。エビデンスがないからと言って止まってられない。 目的は、皆の不安を無くすこと。

コメ食文化の塩加減 おかずの塩分濃度とご飯の量の関係

東アジアや東南アジアでよくみられる、ご飯とおかずの食べ方の特徴は、混ぜ食いである。おかずを口に入れた後、すぐにご飯も口に入れて一緒に食べる。つまりおかずが塩辛ければご飯をたくさん頬張り、塩味が弱ければご飯の量を減らす。そうやって全体の塩分濃度を調整して好みの塩辛さで食べるのだ。

インドのご飯を盛った定食も、東アフリカの粉食も、中東の食事も同じで混ぜ食いである。

欧米やその影響を受けた地域では、ご飯やパンが添え物になり、それぞれのおかずだけで食べれるように塩味が調節してある。

 

さて、混ぜ食いはある意味で便利な食べ方である。と言うのもおかずが塩辛ければご飯をたくさん食べ、塩味が弱ければ、ご飯を食べない、または減らせばいいからだ。多少おかずの塩加減を失敗しても、食べるときに個々人で調節できるのだ。

と言っても毎日調理をしていれば、おおよその塩加減は決定できる。わざと塩味を濃くしてご飯を多く食べることも、塩味を弱くしておかず中心に食べることもできる。

 

塩味ではないが、韓国の食事は辛いものが多いが、宮廷では辛い物を食べなかったそうだ。あえてご飯をたくさん食べる必要がなかったからだ。逆に庶民はとても辛い味付けにして少しのおかずでたくさんのご飯を食べておなかを膨らました。

日本でも庶民は、漬物や時には塩辛でたくさんのご飯を食べた。

 

一度に食べれる量は限られているので、豊かになるに従って、おかずの塩加減は弱くなり、食べるご飯の量は減り、おかずの量が増えた。つまりおかず食いになったのだ。

 

さてそれでは摂取する塩の総量は変わったのだろうか。ある人がおいしいと感じる塩分濃度と一度に食べれる量は一定だろうから、塩の総量は変わらないと予想される。

 

40∼50年前までは、東北地方は漬物を中心とした塩辛いものをよく食べていたので、脳卒中発生率が高かった。その後減塩が意識され、ご飯の副菜として常食していた漬物を減らし、脳卒中発生率も改善された。今では東北地方は納豆の高消費地帯になっている。

 

この例から考えると、塩の摂取総量は減ったのだろう。健康を意識して、塩味の薄い、もう一つおいしくない食事を過半数の人が食べ続けることは不可能だろうから、減塩してもほかのもので味を補っておいしく食べる方法があったのだろう。例えば出汁を利かせるとか、酸味や辛みを付けるとか。

逆に言えば、このような努力をしなければ、摂取する塩の総量は変わらないと私は予想する。今までと同じ料理を作って、ただ塩分を減らしただけなら、ただ食べるおかずの量が増えて、塩の総量は変わらないことになると思う。

 

以上、減塩を意識しておかずの塩を減らしても、今までと同じ料理を作っていれば、おかずをたくさん食べるようになるだけで、塩の摂取総量は変わらない。料理方法、または味付け方法を変えることによって初めて減塩が継続的に達成できるようになると思う。