価値が保存できる貨幣の出現以前は、まず目標があって、その後目標に向かって行動し、それを達成した。 目標に向かって行動するのだから、行動するほどに目標に近づきウキウキした 。
貨幣の出現後、目標とその達成までに貨幣がワンクッションあいだに入った。
例えば車を所有するという目標を立てる。 次に労働によってお金を貯める。 その貯めたお金で車を買う。
これも目標に向かうために労働しているのだから、労働すればするほど目標に近づくので当然ウキウキする。
貨幣の価値保存機能が別の労働動機づけを作り出した。
目標はないのだが貨幣があれば何とでも交換できるのでとりあえず貯めておこう、と言う動機だ。
目標がないので労働しても目標に近づいていくことはない。 故にウキウキしない。労働に強い動機づけがないのでつまらない。
以上、労働するときは目標を明確に持ったほうが楽しく労働できる。
更に
自分のしている労働が他人の役に立っていると思えるなら、その労働自体が喜びの動機づけになる。
多くの場合一度就職すると長期間の契約になるので、 常に目標を外側に持って労働するのは難しい。故にウキウキし続けるのは難しい。しかし労働自体が他人の役に立っていると思えるならプラスの気持ちで労働に向き合える。
逆に言えば、つまらないと思っている仕事でも他人の役に立っているということを見つけられればプラスの気持ちになれるのだ。