時間割引率と期限のない仕事

夏休みの宿題をいつするか。今するのが嫌だから明日やろう、それがズルズル続いて結局夏休みの最後にまとめてすることになる。
今月中に提出しなくてはならない書類がある。書くのが気が重くて書き出せず、結局期限間際になって手をつける。

心理学と経済学を合わせた行動経済学では、ずるずる先延ばしにする心理を"時間割引率が高い"というようだ。今しなければ、と思うと嫌な気持ちがとても大きいが、1ヶ月後・1年後にすると思えば嫌な気持ちが小さくなる、という人間の心理を表現している。

先延ばしにしている間、全く忘れて気分よく過ごしているのではなく心の片隅によどんで重い気持ちにさせている。期限が近づくにつれて重い気持ちは増大していく。この重い気持ちを積算すればかなりの量になるだろう。それに比べてなるだけ早い時期に片付けてしまえば、重い気持ちの積算量は小さくなる。期限のかなり前に仕上げるので重い気持ちが増大することもなく、かつ仕上げた後は期限の日まで重い気持ちはゼロだ。つまり期限の決まった気の重い仕事はなるだけ早くした方がストレスが少ない。

以上は期限の決まった仕事に対する接し方だ。しかし本当に恐ろしいのは期限が決まっていない気の重い仕事に対する向き合い方だ。
したほうが良い、しなければならないと思っていても、期限がないものだからずるずる先延ばしにしてしまい、時機を逸してせずじまい、つまりしたほうがいいと思っていながら一生しないで終わってしまうのだ。
時間割引率が高い、ということは恐ろしいことだと思う。